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ライフ・ストーリー第5話「めっちゃ、仕事が楽しかった!」

 

すでに私を知ってくださっている方にも
はじめましての方にも
自己紹介のつもりで
私のライフ・ストーリーを
6話にわたり、ご紹介しています
 

 

今回は、第5話

「めっちゃ、仕事が楽しかった!」

 

私の大きな転換期の1つ

トップセールスからマネージャーへの人事異動

自分の役割が大きく変わった時期のお話です

  

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 引き続き、ライフ・ストーリーをお楽しみください^^

 

 

 

 

◆めっちゃ、仕事が楽しかった!

 

 

「出産も経て、その会社に5年ぐらいいて。

 ずっと『うちに来ないか』って言ってくれてた、

 高級クリスタルブランドに移り、

 2年して、夫と離婚して、

 土日に家を空けることができなくなり、

 それでは就業できないということで辞めました」

 

 

みんなが土日も出勤しているのに、

自分だけ会社と交渉して、

土日通勤を免除されるというのは、

奈美さんにとってはありえない話だったという。

 

 

「シングルマザーだし、長時間は働けないし、

 ファミリー向けマンションを買ったばかりだった。

 本当に頭を抱えたけど、ふとビジョンが浮かんで、

 ここに住み続けた方が、私も子どももニコニコしてる!

 って、思ったんですよね

 

 

この家に住み続ける。

ある程度の収入が欲しい。

でも、子どもとの時間も必要。

この先を案じる奈美さんに、

また、手が差し伸べられるのだ。

 

 

「前の職場の上司が別の派遣会社にいて、

 融通がきくから、うちにおいで、と」

 

 

そこで半年間働いていたら、

斜め前の席で働く同僚が、

テンプスタッフ」の元社員だった。

 

 

「奈美ちゃんはもっと大きな場所で働いた方がいい。

テンプの西日本の営業部長を知ってるし、

 人事とも仲がいいから、面接してみない?」

 

 

面接ひとつで入社が決まり、

奈美さんはテンプスタッフで働くことになる。

 

 

ここではっきりとわかったことは、

差し伸べられる手たちが、他ならぬ、

奈美さんへの信頼関係に根ざしていることだ。

 

 

奈美さんの仕事がひとりよがりではなく、

誰かと心を通わせた結果によるものだから、

ふいに手助けが現れる。

 

 

「テンプで働いていた6〜7年が、

 自分のリーダーシップを、

 一番発揮できていた頃ですね。

 自分はチームをまとめることが好きなんだ!

 って、やっとそこで気づいた感じ」

 

 

それはそれは、楽しかったそうだ。

憧れていた人とも仕事ができた。

 

 

「創業者の篠原欣子さんという方が、

 一代で従業員4万人弱まで育て上げた会社なんですけど、

著書で彼女の仕事や従業員への姿勢を読んで

『この人といつか仕事がしたい!』

 って前からずっと思っていたんです。

 篠原さんに営業同行してもらって、

 ふたりきりの時間を作るぞ!って決めてた

 

 

それが叶って、仲良くなったのだそうだ。

お食事にも何度か行って、

スタバで何時間もお茶したり、

今でも彼女のことが大好きなのだという。

 

 

「だんだん、たくさんのお客さんを担当するようになって、

 社内で一番規模が大きい取引先を、

 任されることにもなって。

『お前の好きなようにしろ!』って、

 言ってくれる上司だったので、

 そりゃもう、やりたい放題(笑)」

 

 

お仕事全体が楽しいのはわかったけど、

その中でも「こういう瞬間が楽しい!」

っていうのは、ありますか?

 

 

「いっぱいある。いっぱいあるけど、

 一番うれしいと思っていたのは、

 大口のお客さんに対して、

 今まででは考えられないような提案を、

 出したいって私が思ってた時。

 その提案を実現させるためのチームのみんなで、

 どうやったら、お客さんのためになるだろう、

 っていうミーティングをたくさん開いたんです」

 

 

目に浮かぶ。

奈美さんだけでなく、

きっとみんなが雄弁である。

 

 

「メンバーそれぞれの強みを生かして、

 ディスカッションをするんです。

 みんな、ただただ、お客さんの方を向いて、

 誰も、誰かの領域を侵してはおらず、

 それぞれの言葉で、それぞれの強みで、

 補完し合いながら、提案が作られていく。

 それは一般的には「会議」と呼ばれるものですが(笑)、

 私にはそれを超えた、特別な時間だった」

 

 

「それぞれの強みを発揮させる」。

 

 

中学の吹奏楽部。

高校の寮生活。

彼女がずっと貫いてきたことだ。

 

 

「お客さんにご意見を伺って、

 それをチームに持ち帰って、

 どんどん提案の純度が上がっていくんです。

 このメンバーでこの仕事を一生やりたい!

 って思っちゃうくらい、楽しかった」

 

 

やがて取引先も、そこで働く人も、

支店の売り上げも、そして自分たちも、

どんどん、幸せなことになっていく。

 

 

「三方良し、っていうか。

 私たちがしていることによって、

 たくさんの人の仕事が楽しくなる!

っていう実感があって」

 

 

そんな彼女を転機が待っていた。

彼女たちが出した提案がうまく機能せず、

疲弊しきった100名以上スタッフの

マネジメントを担当することになったのだ。

 

「その時、派遣営業として全国トップの売上を抱えていて

 てっきりそこは誰かに任せて

 マネジメントに専念できると思ったら、甘かった(笑)

 お客さんから、担当をかえるなら同じように取引しない!

 とクレームがあがって

 150名の派遣スタッフを抱えたまま、

 100名のプロジェクトのマネジメントも行うことになったんです。」

 

 

 

「マネージャーになってからは

現場で何が起きているかを、

 リーダーの声だけでなく、

 実際に働いているスタッフさんの声も聞きました。

 どうやったら楽しく、ミスなく、

 この仕事に就いてよかったと思ってもらえるか、

 それだけを考えていましたね」

 

 

TBSの「日曜劇場」みたいだ。

下町ロケット』とか『陸王』とか。

信念を持つ者が、仲間と勝利を手にする。

 

 

「もちろん、辞めていただく方もありましたし、

 その中には家族をお持ちの方もいて、

 綺麗な話だけではまったくないんです。

 解雇通告もしたし、反発もされたし、

 たくさん涙を流しました。

 でも、プロジェクトのその先まで考えると、

 どうしても通らなきゃいけないポイントだったんです」

 

 

 

ライフストーリー最終話へつづく

(取材・文/小川志津子さん