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再)ライフ・ストーリー第4話「いつも誰かが引き上げてくれる」

 

すでに私を知ってくださっている方にも
はじめましての方にも
自己紹介のつもりで
私のライフ・ストーリーを
6話にわたり、ご紹介しています
 

 

第1話は、黒歴史の暴露からスタート、、、笑 

第2話は、いじめっ子から一転!

みんなを支えるリーダー的存在に

第3話は、名だたる企業に直談判!

「リベンジマッチを直談判!」

 そして、今回第4話。

 

私が、思いっきり好きな事をしながら

人生を満喫できているのは、周りの方がいてくれたおかげ。

 

今回は、私を支えてくださった方も登場します。 

 

 

 引き続き、ライフ・ストーリーをお楽しみください^^

 

 

 

 

◆いつも誰かが引きあげてくれる

 

 

彼女の進む道は、いつだって、

彼女自身が、選択している。

 

 

「なんだかわからないけど、

 たくさんのハガキを書く」ではなく、

 

 

「ちゃんと判断して、

 3社のみ、受ける」のだ。しかも、

 

 

「とても受かりたいから、

 落ちたらその理由を問い合わせる」。

 

 

……普通、あまりない思考回路だと思うのだ。

落ちたら、「そうか、しょうがないな」と、

受け入れるのが普通だし、

 

 

自分の人生は自分の力ではどうにもならない、

だって不測の事態ばかりじゃないかと、

半ばあきらめながら大人になる人が多いけど、

 

 

奈美さんはたぶん、自分の人生を、

自分で選びとり、自分で動かしたい人だ。

 

 

「もう1度チャンスをもらえるかどうかは

 聞いてみなきゃわかんない

 聞いてダメなら、ココは私の場所じゃなかったんだ

 さ!次いこー!です(笑)

 何かがうまくいかなかったとき

 『自分がダメなんだ』とは、

 基本的には思わないタイプ

 

 

受けたい試験は、受けたい。

愛してる会社には、その愛を伝えたい。

それでダメでも、納得して次へ行ける。

 

 

希望していた食品メーカーに入って、

社会人生活をスタートさせる奈美さん。

まず任されたのは、総合受付に座る仕事だった。

 

 

「最初は、つまらなくって。

 ただ座ってるだけっていうのが苦痛すぎて。

『御用の方は内線○○番総務部までご連絡ください』

 っていう掲示を出しておいて、

 お客さまからいただいた名刺を、わざわざ受付から離れて

 各担当部署に配り歩きました。

 そしたら総務部に怒られて(笑)」

 

 

覚えているのは、「QC大会」。

社員総出で、自分たちの仕事に対する、

熱い思いを何らかの形にして発表する。

奈美さんは、上司や同僚たちがまとめたそれを、

読み上げて発表することになっていた。

 

 

「すごく大きいホールだったんです。

 私が話していることを聞いて、

 泣いてる人がいるのが見えた。

 その後、社内でも、

『あのプレゼン、すごくよかった!』って、

 しばらくの間言われたりしたんですね」

 

 

「お前の成長を感じて泣けてきた」と、

白状したのは彼女の上司。

彼女の班は優勝を勝ち取った。

 

 

奈美さんの肝は、そこなのだと思う。

 

 

「みんなを楽しくさせるのが好きだから

 リーダーでありたい」とか、

 

 

「上司や先輩のために、

 やりきりたい」とか、

 

 

どんな局面においても、

誰かがあっての、奈美さんなのだ。

 

 

「人と人の間にいると、

 力を発揮するタイプなんですよ。

 人の喜びに反応して動くタイプ。

 ゼロからイチを生み出すことは苦手だけど、

 人と人の間に置かれれば、

 そのすき間をスイスイと泳いで、

 みんなのベクトルを一方向にまとめる、

 みたいなことを勝手にやっちゃうタイプです」

 

 

その会社にいたのは、2年。

結婚が決まっていて、

大阪への転居が決まっていたのだ。

 

 

「結婚式の準備期間だけ、

 専業主婦をやりました。

 でもやっぱり面白くなくて。

 一方で、子どもも欲しかったから、

 正社員としてガッチリ働くよりは、

 派遣社員として働こうと思って」

 

 

派遣会社へ登録をしに行ったら、

その派遣会社から、

正社員としてのスカウトを受けた。

 

 

「ここから先、お仕事方面は全部それです。

 なぜか、誰かが、私を引きあげてくれる」

 

 

派遣会社のえらい人が、

形ばかりの面接の席で、当然問う。

 

 

「この会社を、どんなふうにしていきたい?」

 

 

すると奈美さんは答えるのだ。

 

 

「まだ派遣会社がどんな所かも知らないし。

この会社をどうこうとか、今はまったくわかりません」

 

 

……正しい。

その場しのぎの志望動機より、

奈美さんの言い分はとても正しい。

 

 

「勤めはじめて3ヶ月ぐらいで、

 支社長に『君は営業向きな気がする』って、

 いきなり営業の打診を受けたんですよ」

 

 

また現れた。

引っぱりあげてくれるキーパーソン。

 

 

「それまでの私は、どちらかというと、

『来てくれる人を受け入れる』仕事だったんですよ。

 でも営業って、自分から行くでしょう。

 会ってすらもらえない人たちを、

 受付から、たくさん見てきたんですね」

 

 

でも、なぜかわからないけど、

「はい」って言ってしまった。

 

 

「次の瞬間には、もうルンルンでしたよ。

 名刺入れとか、スーツとか、揃えるのが初めてで嬉しくて

 買いにいかないとー♪って(笑)」

 

 

フタを開けてみれば、大ビンゴ。

大手企業との取引を勝ち取り、

支社内では一番大きな取引を、

彼女が担当することになった。

 

 

「どうやって、っていうよりも、

 そうなった、っていう感じ」

 

 

そりゃね。

自分のことだから、それが当たり前だろうさ。

でもね、はたから見たら、

奈美さんはすごいことをしているんだと思う。

 

 

「そうかなー。自分ではわからないなー」

 

 

例えば、営業する時、

心がけていたことはありましたか。

 

 

「自分が好きな会社としか、

 取引したくない!と思ってました。

 地域を割り当てられて、

『全部まわれ』みたいなことを言われて。

 最初は全部を回ったけど、私の前提は、

『自分が取引したい会社を探す』だったから、

 断られても、苦じゃないんです。

 自分がおつきあいしたい相手を、

 どんどん明確にしていく感じ」

 

 

「自分が世界の中心」戦法だ。

まずは「自分の心が踊るかどうか」が、

ものさしのすべてだ。

 

 

「私は、大手企業を担当したいと思ったんです。

 建物は綺麗だし、

 従業員が教育されているから、話が早いし、

 一度にたくさんのお取引が可能だし

 派遣社員さんのための

 働く人のための環境や制度も整ってるし

 全て、不純な動機ですけど(笑)」

 

 

自分が好きな会社を相手にするから、

仕事が楽しいという。

 

 

「いかに自分の心が入るか、だと思うんですよ。

 私にとって仕事は愛情表現、みたいな所があって

 自分が好きになった会社と、

 スタッフさんのために何ができるか、

 それを考えて叶えていくのが楽しいんです」

 

 

もちろん、しんどくないと言えば嘘になる。

でも「好きな誰かにつながっている道」だから、

奈美さんは胸を張って、歩くことができたのだ。

 

 

ライフストーリー第5話へつづく

(取材・文/小川志津子さん